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RESEARCH Conference(リサーチカンファレンス)2024「ROOTS」に参加して、強く根付かせ、新たな成長へ進む決意を固めた話 #ResearchConf

2024年5月18日、RESEARCH Conference 2024に参加してきました。

リサーチカンファレンスの名札にキュートな名探偵のイラストを描いた

あらゆるリサーチのかたちや事例を収集でき、また、miroやX、現地交流を経て上手に咀嚼できたことにより

自分のものにできた、と手応えが感じられたカンファレンスでした。

 

このような機会をくださった運営の皆さま、業界に価値を感じて支援されてるスポンサーの皆さん、大学関係者の皆さま本当にありがとうございました👏👏

 

いくつかセッションを見て、すべてメモ帳いっぱいに記録したんですが(脳汁だらだらでとてつもなく疲れた)(話を聞いていただけなのに、夜は気絶するように眠ったw)、

ブログ執筆にあたってテーマを絞ると、「あらゆるROOTSを聞いたうえで私が持ち帰ってやるべき行動は」となったので、そこにフォーカスを当てて書きます✍

 

※以下、登壇者敬称略

 

行政におけるリサーチの現状と今後の可能性~これからの行政に必要なリサーチとは?~

増田 睦子デジタル庁 リサーチユニット ユニット長, 谷口 健二郎総務省 行政管理局 副管理官, 若尾 昌輝デジタル庁 戦略組織グループ 主査

 

なぜその過程が必要なのか?を他者に説明できないような適当な仕事はだめだな、をあらためて意識させられました。

この手法すごいんですよ、効果がでるんですってよ、やりましょうよ、って言っても人は動きませんよね。

そんな適当な材料のない一方的な要求だけで、人的・金銭的資源は動かないので予算は付きません。わかります。

 

政策への課題意識がきちんとできているのかは、財務省への予算要求のフローを通して整う

パネルセッションの中で、上記回答を得られました。

予算が必要であるエビデンスを揃えて、なぜその予算が必要なのかを説くために必要。

相手を納得させるための行動だが、そのフローを通すことで思考も整理されるし、より確からしいデータを得られて自分の意志も固まるんですよね。

だからこそ念入りなリサーチの過程が必要不可欠であるのだな、と納得できるエピソードでした。

リサーチってなに?なぜ重要だと思ってる?

  • リサーチに基づいて、しっかりとしたエビデンスを持って取り組むことがそもそも必要
  • だって活動の出どころが税金だから

この資源の出どころをすごく意識する覚悟は自分にもあるので、大きく共感しました。

 

会社が自分を雇用するお金、サービス利用者が支払ったお金、使ってくれている時間、それらを無駄にしていないか?

そういった意識で丁寧にプロジェクトを進めるにあたり、たしかなる地盤としてリサーチの過程は必要ですね。

 

こうゆうのは清書して壁に貼っておこうね

 

Mercari USにおけるリサーチ組織の立ち上げ

Thea LeeMercari US Senior Manager of UX Research, Tiffany YangMercari US Senior UX Researcher

 

こちらのセッションでは、おもに自分が慣れ親しんでいないリサーチ手法や研究に対して「おお!やってみたいぞ!」と思えたことを持ち帰ることができました。

ので、メモとして記します📝

  • ダブルダイヤモンド

    www.unprinted.design

     

    • カンファレンス参加者みんな「あー、あれね、はいはい」って顔して聞いてた

    • 「ここでも出てきたか」ってコメントがあった

    • ポスターセッションの中でも問題解決の過程を説明する際に用いられていた

    • いま九段下でこれ知らないの私だけ…?って顔した

  • ダイアリースタディ

    • ux247.com
    • あ、やったことあるわ!

      • 4年ほど前、自分の不機嫌を暴きたかった
      • 月経周期と不機嫌のレベルとその時の感情や出来事を事細かに記録
      • その日記をもとに、自分の不機嫌には周期性と規則性があることが判明
      • それ以来、その不機嫌コントロールのために、不機嫌サイクルの入りそうな日を予測
      • 副交感神経が有利になるようにエクササイズやアロマボディケア、エステの予約、友だちとの飲み会を設定することで乗り切りました

         

    • 上記経験の対象者は自分ですが、ユーザー理解のためにこういった手法を用いて身近なこととして感じられるような活動をしたいと思えました
    • 課題解決につながった自身の経験が後押ししてくれている

 

示唆の深さ・多さの二兎を追うユーザーリサーチ文化を作った3つの取り組み

吉岡 詩織 コネヒト株式会社 プロダクトマネージャー

 

プロダクトマネジメントコーチ「今はどの頻度で顧客と話してます?子育て現場行ってますか?」

この問いをきっかけに、自社サービス上で「自宅訪問させてくれる人」を募集して、子育て現場の様子を観察されたエピソードはとても印象に残りました。

  • オンラインで聞くだけでなく、現場を見て知る必要性
  • まず、スマホに触れられる時間の頻度や接触時の時間を見れた
    • そういったことが見られる、「こんな感じだったらスマホ触る時間(=サービス接触の可能性の時間)取れないよな〜」
  • 設計してきたスクリプト以外の疑問・質問がどんどん生まれて訪問時間の2時間が足りなかった
    • ペイン(顧客が抱えている障害・悩み)にフォーカスするだけでなく、ゲイン(顧客にとってあったら嬉しい)を知れる・子育ての幸福の部分にも触れられた
    • こういう人たちの生活をより良くしたいんだ、頑張ろう、となるきっかけに
  • 「いきなりユーザーの自宅にいくのはな〜」の心理的ハードルを乗り越える、べく、社員や友人にお願いして小さくはじめてみれたことがよかった
    • これは確かに!自分もやった経験があるのでうんうんうなずきながら聞き入ってしまいました

 

このセッションを通して、「自分はユーザーインタビューもやってる方だと思う」が見事にぽっきり折れて「私はユーザーインタビューやったことあるだけで、ユーザーについてまだ全然知らないデスクワーカー」と内省しました。

 

ユーザーとそれをとりまく生活をよく知ること、その生活の中に私たちのサービスを組み込ませてもらうことを考えないと、より良い関係は気付けないですよね。

 

デザインリサーチと教育

デザインリサーチを学ぶ授業「営みの循環」を始めてみました

富田 誠 東海大学 教養学部芸術学科 教授

 

このセッションは、ポスターセッションと合わせて楽しめたものでした。

今回、カンファレンス開催にご尽力された上平先生といっしょにパネルトークをされた、富田先生の環境リサーチの事例がとてもおもしろかったです。

 

研究の内容は研究室のWebページで紹介されていました💁

tomita.me

 

さらに、学生さん方のアウトプットの質がよかったことも印象に残りました。

広報物制作におけるデザインリサーチの協働実践

  • 広報業務(=間違った情報は与えられない)の中にリサーチを埋め込む
    • 水道工事に関わる人たちをマッピングするワークショップ
      • 自分に還ってくるものとしてデザインする、だから分解したときに図に”私”を置くこと
      • 無断転載するわけにはいかないので、これはいったいどうゆうことかはポスターセッションのmiro版などでご覧ください。
      • イメージとしてはペルソナシナリオをキャスティング手法で作るようなもので、私・工事業者・街の人・環境・すべてが可視化された非常に見応えのあるものでした
      • これを見て思ったのは、RACIチャートはもっと見てわくわく楽しいものじゃないと活用されないな、ですw
      • すべてのステークホルダーをあばくときに、このような過程のアウトプットはとても効果的だと感じられました
      • プロジェクトのリスクの洗い出しにも使えそう

ともに〈つくること〉を通して知る

上平 崇仁 専修大学 ネットワーク情報学部  教授

 

「◯◯思考って使いすぎるのは危険だよね」

デザインリサーチは身体性が大事であるから、思考法にとらわれぬように

上平先生のこの言葉が心に刺さった人は私だけじゃなかったはず。

会場全体が、上平先生とモデレーターの@mihozonoさんのその後の話の収束に耳を澄ませて聞いていたように感じられます。

 

生活者研究のめざすところ~生活者起点で未来のくらしを発想する

秋田 千恵 花王株式会社 コーポレート戦略部門コンシューマーインテリジェンス室 室長

 

花王さんのこのオリジナルValueCardを使ったワークショップはとても良かった!

「働くこと」 と「家庭」を両立する悩みや葛藤を大切にしている価値観ごとに捉えるものです。

award.atwill.work

 

こちらのセッションでは、消費者と生活者の違いからハッとさせられる気づきの話が多く、とても聞き入ってしまいました。

 

課題解決を考えることが中心になりがちになるなか、

生活者理解→対話→生活価値発想をして「それが本当に生活者にとって価値あるものか?」を考えてもらうステップを担うものでもあり、開発フローにもとても必要な過程であることが良くわかりました。

 

こうした使ってくれる人の生活、利用の実態を企画潮流だけで独り占めせずに、同じ開発に携わる人全員と分け合わないとより良いものは作れない、そう思いました。

 

スポンサーセッション

スポンサーセッション、どれもよすぎた・・・・

このあたりでPCの充電が限界で(持ってくる充電器を間違えた)、メモ帳は真っ白なんですが、

Xのポストが活発になっていますw

 

日本ウェブデザイン株式会社さんの登壇はフリースタイルLTだったのでスライド写真はないのですが、

私がユーザーとどう向き合うべきかの話に一旦の決着がついたような、啓けた感覚を得ました。

 

これまでは、「ユーザーのアシスタントとして伴走・助けてあげる・一緒に頑張る・寄り添った結果、ユーザーが望んだ未来に至りますように」といったような軸でサービスの接点に対して向き合ってきました

しかし我々は、「そのサービスを通してユーザーにどうなってほしいか」サーバントリーダーシップを発揮して目標達成に導く存在」でなければならないんですね。

 

願うのではなく、叶えるだなぁ。

そのためにも、私はこの日手に入れた知見を持ち帰って、学びの還元を組織やプロダクトにしていなかいとならないですね。

 

最後に

今回参加したメモや所感を「あ〜楽しかった!」「いっぱい勉強した!」で終わらせずに、本当の本当に自分のモノとするために実践で体現しなければならないな、と思っています。

 

体現は

  1. 組織
  2. サービス

の2つに対して開発するつもりです。

仕組み化して文化にすることと、機能提供してセルフサービスをより進めやすくすることを意識的に取り組みます。

 

それぞれに強く根付かせることが簡単ではなく、とても厳しいことであるのですが、今回持ち帰るものをそのままノートに挟んだままでは大変失礼なことだと思えました。

 

また、自分自身もどこかへ還元しなければならない使命を追っている、それが世間から私への期待であるとも感じています。

 

その期待に応えるべく、がんばるぞ✊🔥